まえふり
あなたのサービスやサイトを利用する人はどんな人でしょうか。どんなライフスタイルの人でしょうか。サービスを作る際にユーザー像を明確にしておくことは大切です。
とはいえ、正直そんなに具体的に作ったところで、作っている途中で変わっていくものなので、神経質になる必要はありません。だいたい、こんな感じの人に使ってほしいな、こんな感じの人ならお金を払ってくれそうだなと想像しながら、ユーザー像を作成してみましょう。
製品を作っていく中で、想定しているユーザー像に話を聞いてみることはおすすめです。ただし、その人たちにどんなものが欲しいか聞くのはNGです。自分が作ったものを見せてリアクションをみる。これだけです。どうやったら使ってくれるかなんて聞いても相手に答えはありません。それの発見こそが地道な製品開発そのものなので、近道をしてはいけません。
とにかく、理想のユーザー像を作成してみましょう。参考までに理想のユーザー像のオススメは、1位:自分、2位:友人や親族、3位:仕事の取引先です。
内容について
ここでは、「WEBサービスプロトタイピング道場」で扱う内容の一部を抜粋して紹介しています。追加情報に興味がある方は、「WEBサービスプロトタイピング道場」へお越しください。
ペルソナとは
A persona is a social role or a character played by an actor.
Persona - Wikipedia, the free encyclopedia
ペルソナは、俳優によって演じられる「社会的役割」や「キャラクター」のことです。
ペルソナという単語は、演劇、心理学、マーケティング、プロダクトデザインなどで用いられるようです。ここでは、プロダクトデザインという文脈で使用します。また、プロダクトデザインのためにペルソナを設定することで、マーケティングにも活用できるようになります。
ということで、ここでは「ペルソナ」はプロダクトデザインのために使いつつ、最終的にはマーケティングで利用できたらいいなという感じでいきます。
あなたのサービスのユーザーはだれ?
サービスやビジネスを作るとき、僕が大事にしているのは、「身近な人の顔を思い浮かべて、手紙を書くように作る」ということです。
家入一真(起業家)
「身近な誰か」に向けて「手紙を書くように」作るサービスのほうがいい – The First Penguin
サービスを作る時、できることなら世界中の人に利用してもらいたいと思うはずです。だって、AppleやFacebookはそうやっているからと思うかもしれません。しかし、なにごとも最初は小さく始まるものです。Apple2がオタク向けの高価な製品だったように、Facebookがハーバードの学生向けに作られたように、最初はニッチだったはずです(当然例外もありますが)。
家入さんの言葉は、ペルソナなんて小難しい言葉を使わずに、身近な人の顔を思い浮かべなさいというメッセージだと思います。これが一番具体的で一番モチベーションになるからです。
ただし、「身近な人の顔を思い浮かべた」としても、その身近な人の属性を列挙することは大切です。これをやれば、同じような人を発見するために役立ちます。
ということで、理想は「身近な人の顔を思い浮かべること」としつつも、そのあとでその人の属性を列挙するという作業をやってみることをオススメします。
よくある属性データの参考例
デモグラフィック属性
- 名前、ふりがな
- 性別
- 生年月日、年齢
- 電話番号
- 住所、住居地域
- 顔写真
- メールアドレス
- 職業、学歴
- 会社情報 業界、会社名、従業員数
- 業務内容: 担当部署、雇用形態、週の業務時間
- 学生: 専攻、論文テーマ、中高の部活動
- 家族構成
- 年収
- 専門スキル(資格)
サイコグラフィック属性
- 価値観、宗教、ライフスタイル
- 好きなもの、嫌いなもの
- 本、映画、音楽、テレビ、漫画、アニメ、芸能人
- 食べ物、家具、日用品、レストラン
- 生活リズム、毎日のスケジュール
ITスキル
- 基本スキル、プログラミング経験、タイピング技術
- 家の回線状況
- 利用PC、型番、メモリ、CPU、OS
- 利用モバイル、OSバージョン
- 利用アプリ、サイト
- SNSアカウントの利用
- Gmail, Twitter, Facebook, Instagram, GitHub
- 1日のPC利用時間
事例
飲食店向け研修ソフトウェアの事例
- 役割 (Role): 飲食店店長/manager
- 名前: 望月 翔 (もちづき あきら)
- 性別: 男性
- 年齢: 42歳
- 出身: 東京都出身
- 所属: FC飲食店
- 役職: 社員
- 家族構成: 妻と10歳の子供と3人暮らし
- 趣味: ゴルフ
- 情報リテラシー: コンピューターは家でもほとんど触らず、スマフォでインターネットを多少やる程度
- 現状: アルバイトの入れ替わりが激しい。2年間店長としてお店を回している。日常業務は多忙かつ、アルバイトの入れ替わりが激しく一人一人をケアすることがなかなかできていないことが悩み。
- 解決後の理想: アルバイト一人一人をケアして、長く働いてもらいたい