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エリック・レイモンド (Eric Raymond) について

プロフィール

エリック・レイモンド(英語: Eric Steven Raymond、1957年12月4日 - )は、アメリカ合衆国のプログラマ、作家。オープンソースのスポークスマン的な役割を果たしている。 名前の頭文字を並べた ESR の呼び名も知られている。

エリック・レイモンド - Wikipedia

  • fetchmail(メールソフト)の人
  • オープンソースの権威
  • VA LinuxシステムズのIPOで大富豪にもなっている

伽藍とバザール

The Cathedral and the Bazaar: Japanese

フリーソフトウェア/オープンソースソフトウェアの開発手法が、Linuxによってどのように変わったかという内容。
一人のウィザードか魔術師の小集団による開発スタイルから、「目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない」という大人数による開発に変わっていく。

僕の認識では、GitHubの Pull Request あたりがこのスタイル(バザール型)を確固たるものにしたと思う。
Gitを作ったリーナスの偉大さよ!
最近は、スタートアップ(特定の営利企業)でも、GitHubを使った開発フローが採用されているので、スタートアップもオープンソースのようにソフトウェアを開発していると考えることもできる。
つまり、伽藍とバザール はスタートアップのソフトウェア開発にとってもたくさんヒントがある。

あとは、とにかくリリースしろって言う考え方。
とにかくリリースして、ユーザーも巻き込んで直していけばいいと。
ここら辺は、LinkedIn のリードホフマンあたりの発言にもつながる。

最初、伽藍とバザールを読んだ時にソフトウェア開発を仕事にしたいなと思った記憶がある。
スタートアップ的アプローチと、オープンソース的アプローチだと、いまでもオープンソース的アプローチのものにあこがれがあるのはここら辺の影響なんだろうなと。
まぁ、ブロックチェーンが世界を飲み込もうとしている現在だと、その二つにもあまり違いはないんだけど。

とにもかくにも、いいソフトウェアを作ろう

以下引用

よいソフトはすべて、開発者の個人的な悩み解決から始まる。

ポールグレアムのいう、自分が欲しいものを作れや、
ジャックドーシーがいう、自分が見たいものを世の中に生み出すとかも同じ趣旨。

いわゆる、「必要は発明の母」ってやつ。
ガリバー旅行記のジョナサン・スウィフトの言葉。
エジソンも引用しているからかなり有名。

捨てることをあらかじめ予定しておけ。どうせいやでも捨てることになるんだから

フレッド・ブルックス『人月の神話』第11章 から。
今でいう犠牲的アーキテクチャ。
式年遷宮が必要ってやつ。

理想的なソフトウェアは、工具がいらず、素早く分解できて、素早く組み立てることができる拳銃みたいなものだと思っている。すぐに壊せて、すぐに直せる。readable よりも removable が重要。

まともな行動をとってれば、おもしろい問題のほうからこっちを見つけだしてくれる。

これはスタートアップも同じだと思う。
スタートアップも課題が大切だという。
ただし、いきなり課題が見つかるわけではない。
まとめに行動すると自然と見つかったりする。
だからこそ、初期のアイデアにこだわる必要がない。
どうせ初期のアイデア(課題)なんてダメダメだから。
ただ、まともに初期アイデアに向き合わないとだめ。
そのうちに正しい課題を見つけることができる。

あとは、僕が尊敬する経営者がいっている、「本来ならとても計算可能に見えないような問題を計算可能な問題に落とし込むスキル」というのを磨くことが今後は大事なんだろうね。

賢いデータ構造と間抜けなコードのほうが、その逆よりずっとまし。

ロジックよりも、データ設計が大切という話。

完成(デザイン上の)とは、付け加えるものが何もなくなったときではなく、むしろなにも取り去るものがなくなったとき。

これもいい言葉!!!

最後に

とにかく読むべき。熟読するべき。