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受託開発で開発前に発注者と一緒にチェックする10項目+α

2016年5月18日
斉脇 一志

まえふり

プロジェクトのコンセプトを明記することは大切です。過不足なく記述することはさらに大切です。よくあることですが、パワポで100枚ぐらいの事業計画的なものを書いても、書いている方がいいのですが、読む方はちょっとしんどい感じになります。というか、ペラペラめくるだけでちゃんと読むことはない気がします。

また、コンセプトの整理方法やフォーマットは世の中にたくさん出回っています。近年ではビジネスモデルキャンバスやリーンスタートアップなどで紹介されているもの、アジャイルやスクラムで紹介されるフォーマットなどもあります。

以下では、弊社がだいたいこんなもんかなという感じで利用している10項目をあげています。5W1Hを中心にした古典的なまとめ方だと思います。できたら書いて欲しいなという6項目もあげました。いつもは、発注者に記述してもらい、温度感も含めてチェックするようにしています。

内容について

ここでは、「WEBサービスプロトタイピング道場」で扱う内容の一部を抜粋して紹介しています。追加情報に興味がある方は、「WEBサービスプロトタイピング道場」へお越しください。

10項目

  1. このプロジェクトの名前は - Name
  2. このプロジェクトでやろうとしていることは - What
  3. このプロジェクトをやろうと思った背景は - Why
  4. このプロジェクトはどのように実行していく - How
  5. どのようなチームを編成する - Who
  6. このプロジェクトはいつ始まって、いつ終わる - When
  7. このプロジェクトの市場は - Where
  8. このプロジェクトの予算は - How much
  9. このプロジェクトのKPIは - How many
  10. このプロジェクトの成功の定義は - Vision

+α (6項目)

  • a) 顧客はだれ? - Customer
  • b) 顧客の課題は? - Problem
  • c) 提案する製品は? - Solution
  • d) 顧客はどうやって製品を手にいれる? - Channel
  • e) 1人の顧客を獲得するコストは? - Cost
  • f) 顧客は支払う現金は? - Revenue

具体例

飲食店向け研修ASPの開発した際の事例

1. このプロジェクトの名前は - Name

スタッフクイズ (staffquiz)

2. このプロジェクトでやろうとしていることは - What

研修用の四択クイズシステムの提供。飲食店の店長向けにクイズシステムを提供し、スタッフ研修を効果的にする。紙でやっていた衛生テストの採点を自動集計にする。クイズにより、店長がスタッフの業務への理解力を把握できるようにする。

3. このプロジェクトをやろうと思った背景は - Why

研修は、口頭、手動、紙が中心で、非効率である。だれがどのくらい業務を理解してるのか、店長が把握できていない。スタッフが自分のスマフォを持ち、連絡の中心がLineグループに変化した。人材の入れ替わりが激しく、サービスの品質低下や、店員のモラル低下に対する対抗策が必要。また、外国人労働者へのケアになる(多言語対応によりコミュニケーションの補助になる)。

4. このプロジェクトはどのように実行していく - How

  1. 最小限のクイズしシステムの実装
  2. 知り合いの飲食店オーナーから利用開始
  3. 利用状況を見ながら、他のオーナーへセールス
  4. ヘルプページやサポート体制を構築していく

5. どのようなチームを編成する - Who

株式会社ダラフのメンバーで運用しようと思っている。

  • 斉脇: (株)ダラフ 代表取締役、プログラマー兼システム管理者
  • 寺西: (株)ダラフ 営業担当、デザイナー

また、イニシャルカスタマーとして飲食店FCの会社とパートナー関係を構築していく予定である。モチベーションは、研修のシステム化。自社システムのサイバーマネージャーを販売するためのドアオープンツールとして利用。

  • 佐藤: 飲食店FC 代表取締役社長
  • 鈴木: 飲食店店長、スカイスクレイパー管轄店、担当者
  • スタッフ: 各店舗で働いているスタッフ

6. このプロジェクトはいつ始まって、いつ終わる - When

  • 開発スタート: 2015年10月 ~
  • 試験利用開始: 2015年11月24日(最初の店舗で利用開始)
  • 試験利用終了: 2016年02月29日まで
  • 本格利用開始(予定): 2016年03月1日 ~
  • パートナーが販売代理開始(予定): 佐藤さん経由で他のオーナーでも利用開始

2016年3月から、本格的なパッケージ販売を開始する予定。また、テンプレートクイズを作成し、合わせての販売を予定している。

7. このプロジェクトの市場は - Where

企業向け研修ASP。飲食店向けの研修サービスの市場。

8. このプロジェクトの予算は - How much

  • 2人分の毎月の人件費: 約50万
  • サーバー代: 約5万
  • セールス/PR費用: 25万
  • => 合計80万/月

9. このプロジェクトのKPIは - How many

  • 導入オーナー数
  • 解答クイズ数
  • 週間での店長のログイン回数

10. このプロジェクトの成功の定義は - Vision

  • 最低限の黒字
  • 研修の効率化による、離職率の低下
  • 顧客満足度の向上

a) 顧客はだれ? - Customer

飲食店のオーナーおよび店長

b) 顧客の課題は? - Problem

研修をしたいと思っているが、どうしたらいいかわからないし、売り上げに直結しているわけではないので、コストをかけることができない。どのスタッフがどのくらい業務を理解しているのかわからない。

c) 提案する製品は? - Solution

四択クイズシステム

d) 顧客はどうやって製品を手にいれる? - Channel

直接のセールス、飲食店協会からの推薦

e) 1人の顧客を獲得するコストは? - Cost

未定だが、製品単価的にセルフサーブでの販売が必須

f) 顧客は支払う現金は? - Revenue

毎月のシステム利用料(サブスクリプションモデル)