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スコット・バークン (Scott Berkun) について

プロフィール

Scott Berkunは、カーネギーメロン大学でコンピュータサイエンス、哲学、デザインを学んだ。彼は1994年から2003年にかけてInternet Explorer 1.0から5.0、Windows、MSN、そしてユーザビリティエンジニア、リードプログラムマネージャ、UIデザインエバンジェリストなどの役割を担当していました。

Scott Berkun - Wikipedia

  • 元々マイクロソフトの人
  • その後、WordPress の Automattic社 へ
  • プロジェクトマネージメント、リモートワーク、アイデアなどへの言及が多い

和訳本

  • アート・オブ・プロジェクトマネジメント (2006/9)
  • イノベーションの神話 (2007/10)
  • マイクロソフトを辞めて、オフィスのない会社で働いてみた (2015/2)

インタビューから引用

「イノベーションの神話」の著者Scott Berkunが10の疑問に答える

アイデアやイノベーションに関する誤解を解いている。
天才しかアイデアを出せないという考えを否定している。
素晴らしいアイデアなどなく、実践のなかでアイデアは花を開くだけの話。
なので、思考錯誤の回数を増やす努力が必要。

Q. 発明家やイノベータはアイデアをどこから得るのか?

アイデアは他のアイデアの組み合わせ。
クリエイティブであるとされる人たちは、実際にはより多くのアイデアの組み合わせを考え出す。

よく言われるアイデア組み合わせ理論。
この理論だと、リサーチの数と質がものを言うことになる。
また、自分で実験したアイデアに対する解釈が大切になる。

Q. 専門家に言わせるとバカみたいに見えるアイデアを持っているとき、それが成功するものなのか、それとも文字通りのバカなアイデアなのかは、どうすれば知ることができるか?

それは分らない。
たくさんのバカなアイデアが成功してきたし、たくさんの素晴しいアイデアが無駄に死んできた。
それは成功というのがコントロール不能な要因に左右されるためだ。

それっぽい専門家でも素人と同じぐらい間違える。
専門家の予想はあてにならない。

一番見込みが高いのは、実験者、いじくり屋になることだ。
アイデアを金をかけずに素早く試せるようになり、象牙の塔で夢想するのでなく、
人々のいるところへ出て行くことだ。
実際の人間相手の経験は、多くの場合専門家の分析に勝る。
イノベーションというのは実践であり、進んで多くの間違いをしてそこから学ぶということなのだ。

アイデアの成否は試行錯誤の数。
どうやれば手軽に実験できるかを考える方法論が実は大切。
実験方法が大げさだと試行錯誤の回数が減るので上手くいきづらい。

Q. 問題の設定と問題の解決ではどちらがより重要か?

問題の設定が過小評価されているのは確かだが、どちらも重要だ。
新しいアイデアはしばしば新しい質問を問い、クリエイティブな質問者になることから生まれる。私たちはソリューションの方ばかりに目を向けがちで、クリエイティブな人々を扱った読み物も彼らを解決者として取り上げているが、クリエイティビティの肝心な部分が問題を解きやすい形に再定式化することにある場合がしばしばある。 優れた問題設定者として知られる人にアインシュタインとエジソンがいる。彼らは他の人たちとは違った仕方で問題を設定し、それが彼らの成功に繋がったのだ。

Problem > Solution の話。
問題設定が大切。次に解決策の切り口が大切。

Q. 一番いいアイデアが必ずしも勝たないのはなぜか?

一番いいアイデアというのは存在しない。
同じ問題に対し、視点によって最良の解や最良の選択は別なものになる。

素晴らしいアイデア、一番いいアイデアなどない。
問題設定に対して、解決策の切り口のバリエーションがあるだけ。
一番多く試した奴が、結局は一番上手くいく。